第47章 薬の効能
「リヴァイさんがいたから、
私はここまで成長できました。
リヴァイさんのお蔭で、
人に支えられて、人に助けられて、
やっとここまで来れたことに気付きました。」
リヴァイはエマの腰に回した手で、
エマの背中を優しく摩る。
「……リヴァイさんがいなきゃ、
私は感情の乏しい、
鳥籠の中の人形のままでした……」
そう言ったところで、
思わず涙が込み上げてくる。
だが、今泣いたところで、
リヴァイが反応することもないだろうと思い、
構わず涙を溢した。
「……お前が発する言葉さえも、
全部愛おしいんだよ。」
リヴァイはそう言って
エマの頬に手を当てる。
「お前のその涙も悲しみも、
俺が全部拭ってやる。」
エマは穏やかな表情のリヴァイを見入った。
「恋も愛もくだらねぇとしか思ってなかったが、
お前が近くにいるだけで、
それも悪くねぇもんだと思えるんだ。」