第46章 油断と出来ない理由
『面倒臭い酔っぱらいだな……』
エマは心ともなくため息を漏らした後、
「全部すごいです。
身体も魅力的ですし、キスも上手いです。
勿論……
そっちの方も、かなり大きくて
気持ちいいですよ……」
と、熱の籠った声で言い放つ。
ここまで大袈裟に言えば、
しばらくは黙ってくれるだろう。
なんてことを思いつつ、ナイルの顔を見ると
明らかにショックを受けた表情を浮かべていた。
『言いすぎたかな……?
いや、でもしっかり
反省してもらわないとダメだ。』
エマは少し思い悩むが、
「ナイル師団長。
酔いに任せて女の人に手を出すようじゃ、
いつまでもエルヴィンさんの
テクニックには追いつけませんよ。」
と、悲しそうな表情を作って見せ、
ナイルの肩を叩いた。