第44章 多すぎる改善点
「なに?やっぱりジャンも
エルヴィンさんに抱いてもらいたくなった?」
「ちっ!ちげーよ!
もし俺が女だったらって話だから!」
焦った声を出すジャンを見て、
エマは少し笑い、
「でもエルヴィンさん、
この間、ジャンが求めて来るんだったら
考えてもいいって言ってたよね。」
と、茶化しながらジャンの背中を摩る。
「なっ、俺は抱いてもらう気なんかねーよ!」
再び声を上げるジャンを見て
「それならそんな赤くならないでよ。」
と、エマは思わず吹き出した。
ジャンは手で顔を覆うと、
「……ダメだ……
何で俺、団長相手にこんなことになるわけ?」
そう言ってため息を吐く。
「その気持ちは、かなり理解できるよ……
エルヴィンさんに欲情してしまう会でも
結成する?
多分すごい会員数になりそうだけど。」
エマは冗談めかしてそう言いながら、
優しくジャンの肩を叩いた。