第39章 優しいキス
……焦らされている。
しかも、そのせいで、
かなり興奮状態に陥っている。
エマは疼き始める下半身から
意識を逸らそうと、
身体を後ろに反らした。
「どうした?」
エルヴィンはエマの後頭部を支え、
再び自分の顔に近付ける。
「……いや、なんか、
やけにキスが優しいなぁって……」
エマはエルヴィンから
目を逸らしながら言うと、
「君が身体の関係を持つのを嫌がるから
このキスだけで我慢しているんだが。」
エルヴィンはそう言った後、
エマの耳元に口を近付け
「……君はそろそろ
我慢できなくなってきたかな。」
と、耳元で囁き、耳たぶを唇で優しく挟む。
「……っ、そういう訳じゃないですっ、」
エマは否定するが、
耳をゆっくりなぞっていく唇のせいで
再び下半身に違和感を覚え始めた。