第20章 栄養ドリンクの秘密
「エマ。
頼んでもいい……?」
「……どういうことだ?」
エルヴィンはそう言いながら、
横目でエマを見た。
エマは少し息を弾ませ、
頬を赤らめている。
「多分、説明しなくても
触ったら分かると思う……」
ハンジのその言葉を受け、
エルヴィンはそっとエマの手に触れた。
「はぁ、…んっ……!」
エマは思わず声を上げるが、
自分のいやらしい声に驚き、口を手で塞ぐ。
「……す、すみませんっ……
何か、身体おかしいです………」
そう言うエマは、
微睡んだ表情でエルヴィンを見た。
「………ハンジ。」
エルヴィンはハンジに向き直ると、
ハンジの肩に手を置く。
「これがリヴァイに知れたら、
お前、削がれるどころでは
済まされないからな。」
「そうだろうね……」
ハンジは思わずエルヴィンから目を逸らす。
「とりあえず、
エマを部屋まで連れて行く。
他の兵士にこんな状態のエマを見られたら、
間違いなく襲われるだろう。」
エルヴィンは強い口調で言った後、
深くため息を吐いた。