第9章 最高で最悪な一年
ひろに産休の話をしようと思ったけどなかなか本庁に帰ってきていない様子だった。
『ねえ、零、ひろまだ帰ってこないの?』
「ああ、黒の組織のやつと海外に飛んでるからな。」
『あなたは行かなくていいの?』
スコッチ
ひろのコードネーム
なかなか動かない組織の中でひろはよくやってるな。。
『零、私、四月になったら産休はいるの。今後もしなにかあれば陣弥のことお願いするかもしれない。』
「僕にできることならなんでも。」
『ふふ、あなたの部下も貸してね』
「わかりました。櫻警部。」
「でも、一年で普通警部補から警部になる警官なんてそうそういないぞ??」
あはは、
そう、潜入捜査をここ一年で四個もこなした私は警視庁の中で最も早く警部に昇進した。
『まあ、あれだけの組織を壊滅させるのは普通の人は一年以上かかるからね』
「さすが優秀な警察官だな。」
『あらあなたに言われたくなくてよ?』
ひろが今ここにいないなら
『ねえ、バーボン。』
「!!」
『もしスコッチに会うことがあったら伝えて頂戴。五月に生まれるから会いに来てねって。』
「わかりましたよ。」