第7章 お墓参り
「さくら、」
『終わった?』
俺よりも早くに挨拶が終わったさくらがニコニコした顔でこっちを見てる
「おそくてわりぃな」
『ううん、じんぺいが挨拶してくれて嬉しいよ。ママもパパも喜んだらよかった。』
「だといいけどな。一年も挨拶くんの遅くなっちまったし。怒られてそうだぜ。」
『帰りに少し寄りたいとかあるんだけど…』
「いいぜ、どこだ?」
『あ、えっと…。まえ、私が住んでた家…の横に住む人。』
「俺も行くぜ」
『うん…』
前住んでた家なら両親と住んでいたとこだろうか。少し寂しそうなさくらの顔が少しに気になった。
「行かない方がいいか?」
『ううん、大丈夫。一緒に来て欲しい。両親が亡くなった時そばにいてくれた人なの。なかなか大学では友達に話せなかったことだから1人で思い詰めてて。』
そういえばまだそん時は付き合ってなかった。というか俺が想ってただけで遠い存在な彼女だったからな。
「なら、お礼言わないとな。長い間会ってなかったのか?」
さくらを車に乗せ俺も運転席に座る。
『そうだね。大学入って私は一人暮らし始めたし、』
「場所どこだ?」
『米花町の…」