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人魚とひと夏の恋(Free!/BL)

第1章 プロローグ



ある日、俺は人魚を拾いました。
彼は、記憶を失くた不思議な青年でした。
彼の目は、澄んだ綺麗な青色をしており、記憶が戻るまでは「アオイ」と名乗ることにしました。
そんな、俺とアオイの不思議な生活のお話である。



大学の帰り道。俺は一人で帰路に向かっていた。
俺は、実家がある岩鳶町から電車に乗って街にある大学まで通学している。時間はかかるが別に苦ではない。実家から通えればそれで良い。
ふと海を見ると、誰かが倒れているのが見えた気がした。

(気のせいか?)

目を凝らして見るも、やはり人が倒れている。
俺は急いで駆け寄った。

千秋「大丈夫ですか?」
「..........。」

彼は、ピクリとも動かなかった。
俺は、仕方なく彼を抱えて行くことにした。

千秋「.......かるっ。」

身長は一緒ぐらいかだろうか?驚く程軽かった。

千秋「こんな軽くて大丈夫かよ...。」

と呟いても勿論反応は返って来ない。

千秋「ただいま〜。」

とドアを開ければばあちゃんが迎えてくれた。

祖母「あら、どうしたんだい?その子は?」
千秋「浜辺で拾ってきたんだよ...。
しばらく内に置いてても良い?」
祖母「勿論だよ。早く部屋に連れて行ってあげなさい。布団持って行くから。」
千秋「良いよ。俺のベッドに寝かすから。後で俺が布団運ぶからばあちゃんは何もしなくて良いよ。」
祖母「良いのかい?」
千秋「良いよ。また、腰おかしくなっちゃうだろ?」
祖母「千秋くんは優しいねぇ。内のバカ千紘(ちひろ)とは大違いだよ。」

※「千紘」というのは、俺の父のこと、ちなみに母は「明菜」という。要するに、「千秋」は父さんの「ち」と母さんの「あき」から取ったものだ。



千秋「よいしょっと!」

俺は何とか彼を自分のベッドに寝かせられた。

千秋「にしても綺麗な顔だなあ。」

初めて正面から見たが、綺麗で思わず見惚れてしまった。
いったいどこから来たのだろう....
まるで異世界から来た王子様みたいだ。

千秋「今日はゆっくり休んでて良いからな?」

と頭を撫でてあげた。髪も勿論サラサラで、早く話してみたいなと期待で胸が高鳴った。
しかし、彼は1日目を覚まさなかった...。
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