第9章 さとにゃんとさとしくんと、さとしくん
「よけいな…コト、にゃ?」
今度は、おかぁさんが、さとにゃんのお目めのお水をフキフキしてくれながら言った
「…私たちね、事故で死んでしまって、神様の所へ辿り着いた時に、真っ先に訊いたの、智は今どこに居るんですか、って」
「そうしたら、神様がいきなり謝りだしてな…あの子は間違って死んでしまったから、未だに成仏出来ずに、三途の川近辺をさ迷って居るんだと言ったんだよ」
おかぁさんに続いて、おとぉさんが言った
「だから私達は神様に、思わず、今すぐ可哀想な智を生き返させやがれ、スットコドッコイ!!…とか、言っちまってなぁ…」
「す…すっとこどどすこ、にゃ?」
「いやぁねぇ、さとにゃんちゃんったら!それじゃ後半が楽しんごよ!」
「ははははは!!ラブ注…」
「やんないで良いわよッ!!」
ベシッ
「Σあうちッ!!」
「おぉ~…」
さすが、みんなのおかぁさんにゃ!
にゃんだか、だーりん張りの容赦の無さと、かずくんを彷彿させる、鋭い突っ込みにゃ!///(←案外難しい言葉知ってるんだね)
「あらいやだ、話が脱線しちゃたわね…兎に角、私たちがそんなこと言ってしまったものだから、智が…」
「神様はもう死んでしまってから何十年も経つのに、生き返らせるのは無理だって言ってたんだけどな?」
「身代わりの身体を見つけて乗っ取ってしまえば、その身体の寿命が尽きるまでは、現世に居られるかもぉ♡…とかってフザケタ冗談を言いくさってね」
「…はにゃ」
さとにゃんは、交互にお話しするおかぁさんとおとぉさんのお顔を見た
「冗談ってことは、ホントはさとしくん、生き返れにゃいの?」
「…それが…」
おかぁさんとおとぉさんが、悲しそうに、顔を見合わせた