第6章 じゅんくんの願い事
「お子様だからって、本番中に大声を出すなんて、もっての外ですわよっ!」
「…にゃふぅ」
にゃ〜?
にゃにしてるにょかって?
んとね
さとにゃんは今、玉ねぎおばさんの“楽屋”に居るのにゃ
さとにゃんがおっきな声を出しちゃって、“収録”が中断しちゃって…玉ねぎおばさんが、ものごっつぃ怒ってるのにゃ…
しょんでね?
さとにゃん玉ねぎおばさんの前に正座して、お説教されてるのにゃ…
「アナタもアナタですわよ、風山さん!大人しく出来ない子なら、連れて来るべきじゃないでしょうに!!」
「…はい」
さとにゃんだけじゃなくて、だーりんまで正座してお説教されてるのにゃ…
にゃぅう〜…だーりんは悪くにゃいのにゃぁ…
怒んないで欲しいのにゃぁ…
「…おばにゃん」
ぼくは眼を釣りあげて怒るおっかない玉ねぎおばさんの顔を下から伺い見た
「な、何です?///」
「…あにょね?だーりんを、怒んにゃいで欲しいのにゃ」
「ダーリンですって?」
「…あー、僕の事です…黒柳さん」
だーりんがちょっと遠慮がちに言った
「まぁ!あなたたちお付き合いしてるの?!風山さん、こんなお子様を相手になさるなんて!不道徳的ですわよ!!」
「…いえ、あの…」
「……にゃひゅ///」
「「え?」」
「……にゃひゅぅ////」
どぉして?
どぉしてしょんにゃコト言うのにゃ?
さとにゃん、玉ねぎおばさんにだーりんを悪いく言われて、悲しくにゃってしまったにゃ…
しょしたら、またお目めからお水が出て来ちゃったにょら
「…さとし、どうした?」
だーりんがポッケからハンカチを出して、さとにゃんのお目めから出たお水を拭いてくれた
「…にゃって…おばにゃんが、だーりんにイジワル言うんにゃもん///」
「い、意地悪ですって?!」
「…おばにゃん、だーりんを悪いく言わにゃぃでぇ…にゃぅ……ふにゃぁああ〜ん////」
うわぁ〜ん!
しょーくん助けてにゃぁっ!
またお水が止まりゃにゃくにゃっちゃったにょらぁーー!!!
「うにゃぁ〜〜んっ!しょーくぅう〜〜んっ!!!////」
「……何で泣くと、必ず翔兄を呼ぶんだ?」
だーりんがちょっと不満げに呟いた