第29章 五条家当主
「これから先の未来もずっと、悟の隣には私がいて私の隣には悟が居てくれたら嬉しい」
いつまでもずっとこうしていたい。
いつまでもずっとあなたと共に生きていたい。
それはどんな形であれ、私はあなたを永遠に愛し続けるということ。
目尻を下げるようにして微笑めば、悟は繋いでいた手を引っ張ると、私を強く強く抱きしめた。
「そんなの当然でしょ、たとえ何があってもずっと一緒にいる。絶対に離さない、僕達は永遠に二人一緒だよ」
「うん」
悟のそんな優しい声が耳元から聞こえてくる。トクトクと感じる彼の心地良い心音も、温かい体温も、ずっと一生感じていたい。
「僕、絶対にリンを大切にするよ。絶対に全てのものから守ってみせる」
「ふふっ、ありがとう」
悟は抱きしめていた腕の力を抜くとゆっくりと身体を離し、そっとサングラスを外した。
悟の碧色の瞳が私を真剣に見下ろす
月明かりでキラキラと輝くその瞳は…見た事もないほどとても綺麗な色をしていて。
私を甘く
そしてありったけ愛おし気に見つめた。