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【呪術廻戦】抱きしめてそばにいて

第4章 手を引かれる



背の高い七海君の温かいぬくもりが、私をすっぽりと包んでくれる。




あぁ、好きな人に抱きしめられるってこんなに心地の良いものなんだ…




「大切にします。絶対に」




そんな彼の言葉が嬉しくて、私は七海君の背に腕を回すと、ぎゅっと彼の服を握りしめた。





「うん、私も。七海君の事大切にするよ」




何だかくすぐったい気持ちと、温かい気持ちと、恥ずかしい気持ちと。それがどうしようもなく私を優しく包んでくれる。




「…リンさんって呼んでも良いですか」




耳元に落ちてくる七海君の低く落ち着いた声。




「うん、もちろん。それに敬語も使わなくて良いよ。これから付き合っていくんだし…」




少し照れたようにそう言えば「じゃあ二人の時はそうします」とクスリっと七海君は小さく笑った。




何だかやっぱり七海君てすごく落ち着いてるな。私の方が年上なのに。彼の方が年上みたいだ…




「そういえば、灰原に呼ばれてるんだった」




ゆっくりと身体を離した七海君が、忘れていたと言わんばかりにそう呟く。




「え?そうだったんだね、じゃあ早く行かないと」




「まだ行きたくない」




そんな事を言われ、私の腰に腕を回しぎゅっと距離を詰めてくる七海君に再びボッと赤面してしまう。しかも七海君が敬語じゃないのすごく新鮮でスムーズでドキドキする。




「だ…だめだよ。早く行ってあげて」



「…はぁ、分かった」




ため息を吐き出した七海君は、名残惜しそうに私の腰から腕を離した後、首を傾けチュッと優しく私の唇にキスを落とし「じゃあまた、リンさん」と耳元で呟いてから背を向け歩き出した。




「……〜〜〜っ…」




もうすでに心臓がおかしくなっちゃいそうだ。私これからこんなんで、やっていけるのかな…




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