第20章 心配症
「…っ…ふぁ…さと、る…そゆ意味じゃッ…な…」
腕をぎゅっと握り締めながら肩で息をする私を、悟は余裕気に見下ろすと目を細め悪戯に笑う。
「ん?なーに?聞こえないよ…ッ」
噛み付くようなキスに、絡まり合う舌にどんどんと身体が熱くなっていく。
「……んっ…ンア」
「僕って、リン相手だとくず理性飛ぶみたい」
ゆっくりと互いの唇を離したあと。
私の唇の端から垂れる、どちらのものかも分からない唾液を悟は親指の腹で拭い取ると、白髪の綺麗な髪をかきあげながら色気たっぷりの表情で私を見下ろした。
「僕をこんなふうにさせるのは、リンだけだね」
その後は再び悟に抱えられながら浴室へと向かい、もちろんたっぷりと悟に甘やかされながらシャワーを浴びた。
ベットに入り明日の予定をある程度決めて、二人でたわいもない話をしながら…私達はいつの間にか眠りについた。
こんな幸せなことはない。
こんなにも心満たされることはない。
悟の腕の中で眠ることが、今私にとって何よりも幸せだった。
今日心配させてしまった分、明日は悟とたくさん楽しいことをしたい、もっとくっつきたい。もっとそばに居たい。
そんな気持ちを胸に、私は深い眠りへとついた。