第20章 心配症
「硝子ごめんね、うるさくしちゃって」
困ったように笑いながら硝子を見つめると「お前たちがうるさいのはいつもの事だけどな」と当たり前のように答える硝子。
確かに…私と悟って…学生時代の時から硝子や傑に比べてうるさかったかも…なんて今さら思う。
「リン、もし本当に何かあった時は私に言うんだぞ」
ベットへと座った私を硝子が真剣な表情で見つめる。
硝子はまるで私のお姉さんみたいだ。いつも冷静で私の考えをすぐに読み取ってくれる。
恋愛に不慣れな私に、硝子はいつも的確なアドバイスをくれてたなぁ。悟とのことを相談するのはまだちょっと照れ臭いけど…でももし悟と何かあったら間違いなく硝子に一番に相談するだろう。
「うん、絶対相談するよ!ありがとう!頼りにしてる」
「それにしても五条はいつになったら大人になるんだか。頭は良いくせに、やることはいつまでもガキのままだな」
悟って、仕事の時なんかはいつもキレっキレで誰よりも頭の回転が早くて口もとっても上手い。だけどたしかに普段はいつもゆるーい感じだもんね。
でも昔の尖って仕方なかった時に比べたら、今の方が敵を作らなそうだし良い気がする。
「リン、あまり五条を甘やかすなよ。よりあの性格が酷くなりそうだ」
「うん、気を付ける…でも私出来るかな」
「むしろアイツはリンの言う事しか聞かないだろうからな」
でも私って、悟の悲しそうな顔とか落ち込んだ顔に弱いんだよね…つい甘やかしちゃいそうだ…でもそこは心を鬼にしないとダメだよね。
そうじゃないとすぐ仕事サボりたいとか、仕事行きたくないとか、離れたくないから仕事行かないとか…言いそうだもんね。
って、全部仕事関係だな…
昔から悟って任務サボリ癖あるもんね。甘やかさないように本当気を付けよう。