第14章 帰国
「とゆーわけで、今日からここに住んでね〜」
何とも適当で勝手な…と思いつつも、そういえば悟ってこうだったっけ。なんて思う。
大人っぽくなったと思ってたけど、中身はそうそう簡単に変わらないよね。私もきっとそうだし…
「でもお金少しは払うよ、タダなんて悪いし」
もう抵抗するだけ無駄だろうと考え、とりあえずここに住む事にした私は、悟にそう持ちかけるけれど「僕、給料まで最強だから結構です!」なんて腕でバッテンマークをされた。
もう本当…特級呪術師のお給料が気になって仕方ないよ…
「それじゃあ今日は疲れたと思うから、ゆっくりしてね〜明日また迎えに来るから」
「うん、ありがとう。また明日ね」
悟はそう言ってヒラヒラと手を振ると、早々と部屋を後にした。
「はー、明日からさっそく任務か。今日は早く寝ないと」
キャリーバックをゴロゴロとリビングへと持ってきた後、このとんでもなく広い室内を探検しようとウロウロと歩き始める。
とりあえずリビングは信じられないくらい広い。
そしてキッチンは独立キッチンでとんでもなくオシャレだ。
高層マンションの最上階だから、片側の壁は一面窓だし、きっと夜景が綺麗なんだと思う。
リビングの他にも部屋は四つもあって、絶対に使いきれる気がしない…使えたとしてニ部屋が限界だろう。
しかもお風呂はガラス張りのスケルトンで、どこかのリゾート地のお風呂場みたいだ。
うぅ…凄すぎる。私にこの家が使いこなせるんだろうか…