第13章 東京都立呪術高等専門学校
私達は今日、高専を卒業した。
「あーやっと卒業かぁ」
硝子が火のついていない煙草を咥えながら伸びをする。
「明日からついに本物の呪術師だよ、つまりは社会人!?」
「あーやめてそれ、僕本当大人とかなりたくない派だから」
悟は傑がいなくなってしばらくしたころ…
一人称を僕に変えた。
そして少し話し方も柔らかくなったと思う。
以前傑が悟に言っていた事を思い出す。
あの時は想像出来ただろうか。
この日を三人で迎える事になるなんて。
いや、四人で迎えると…
四人で呪術師になると…
あの時の私達は
信じて疑わなかった。