第2章 合同任務
「リンと七海は低級呪霊を。私はあの三体をヤルよ」
「でも傑!それじゃあ傑の負担が大きすぎるよ!」
「大丈夫さ、私は強いからね」
その傑の言葉に、そうだ、傑は私なんかよりも遥かにずっと強いんだ。
傑と悟は二人とも最強で、悟なんて呪術の天才だとか言われている。
私が心配するような事でもないかもしれない。
だけどやっぱり仲間に傷が付くのは嫌だ。その為にも私は…あの30体を早く片付けて傑の元へ向かわなくては。
私の隣では次々と呪霊を取り出し戦闘態勢に入っている傑。
「七海君!行くよ!」
私はそう大きな声で叫ぶと、刀を強く握り走り始めた。
このままここで戦ったらダメだ。確実に傑の邪魔になる。
「七海君!こっちのアクアエリアの広場まで低級呪霊達を引き寄せるよ!」
「分かりました」
広場に着くなり私と七海君は呪霊を挟むようにしてお互い向かい合う。
「陰影呪法ーーーー。鈴乱ッ!!!!!!」
その瞬間、あたり一面物音一つしない静かな空間が広がる。そして、リーンっと綺麗な鈴の音が響き渡る。
私の刃は半径20メートル以内の影という影を吸い付くし漆黒に輝くと、私は大きくそれを振り下ろした。