第2章 合同任務
「それじゃあエリア別に分かれて攻めていこう。硝子はここで待機」
傑の指示により皆んなが一斉に別々の方向へと進んでいく。
私のエリアはアクアエリア。水のアトラクションが沢山あるのかな?そんな事を思い始めて早5分、いや10分か。
全くと言って良いほど呪いに出くわさない。
てっきり低級呪霊がわんさかいると思っていたのに。小さいの1匹すらいない…
あたりをキョロキョロと見渡すけれど、やっぱり何かがいる気配はなくて…むしろ何だか嫌な予感がする。
「あれ?七海君」
結構何の呪霊にも出くわす事なくアクアエリアを出ようとしたところで、反対側から七海君が歩いて来るのが見えた。
「影千佳さん」
鉈を持った七海君はそのまま私の方へと歩いてくると、目の前で足を止める。
「もしかしてそっちも何もいなかった?」
「えぇ、こちらもですか。何かがおかしい」
どうやら七海君も同じ事を思っていたらしく、少し考えるような顔付きであたりを見回す。
「おや、リンに七海じゃないか。どうやらその様子を見る限り私達3人は同じ状況のようだね」
「…傑」