第9章 少しの変化
二人でハァハァと息をしながらベッドへ倒れ込むと、そのまま七海君が私を抱きしめてくれる。
「ごめん、結局こんな事になって。身体平気?」
私の乱れた髪を直しながら心配そうに見つめる彼は、やっぱりどうしようもなく優しい。
「全然平気だよ、元気だって言ったでしょ?」
ニコリと笑って七海君の胸へと顔をすり寄せると「良かった」と呟き頭へキスをしてくれる。
「七海君こそ任務で疲れてたのに、ごめんね…」
「むしろ元気出た」
少しイタズラ気に笑う七海君が何だか可愛いくて、思わずクスリと笑ってしまう。いつもクールで皆んなの前では見せないような表情を私だけに見せてくれるところが、たまらなく嬉しい。
だけどやっぱり少しだけ体力が落ちてるのかな。何だかいきなり眠くなってきた。
「エアコン寒くない?」
「平気だょ」
私に布団をかけながらギュッと包み込んでくれる七海君は、私に腕枕をすると。いつの間にか眠くなりうとうととしていた私に「寝て良いよ、おやすみ…」と言って優しく額にキスを落とすと…そのまま目を瞑り共に深い眠りへと付いた…。