第9章 少しの変化

「でも…私元気だよ…？」


怪我はとっくに治っているし、普段から鍛えているおかげで体力低下もほとんどない。だからいつもと変わりないのに…



それに、私…今とっても…



「我慢しないでよ…七海君と、えっち…したいよ…」



こんな大胆な事を言って嫌われないだろうか。と思いながらも、自分の胸の内を言葉にしてボッと顔全体が赤面していくのがわかる。



そんな私の言葉に、目の前の七海君はやっぱり驚いたような表情を見せると、眉間にシワを寄せてからガバッと私へ覆いかぶさった。



「はぁ…本当、そういうところだから」


「…ん？」


「これ以上夢中にさせないで」



七海君は冷静な表情で再び私を見下ろすと「せっかく今日は我慢しようと思ってたのに…リンさんのせいだ。覚悟して」と耳元で呟くと、私の唇を激しく塞いだ。


まるで私の唇を食べてしまいそうなほど深いキスを落とす。



「…んっ」




七海君は自分のティーシャツを脱ぐと、そのまま流れるようにして私のシャツも脱がし、あっという間にズボンとショーツも脱がしていく。彼の柔らかく形の良い唇は、首筋から優しいキスをしていくと…そのまま胸の蕾へ唇を落とした。



「ちゅっ」と優しく吸い付くその動作に思わず声が漏れてしまう。



「…ふ…あっ…」



反対の手では優しく胸を揉みしだき、自分の下半身が熱くなっていくのがわかる。



そんな私に気が付いたのか、七海君は優しく目を細めると「こっちも欲しい？」と色っぽい声で囁いた。