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【呪術廻戦】獄門疆から君のもとへ〜五条悟〜

第18章 for the future


 食後の珈琲を飲み終えると、悟が口を開いた。

「キョシキだけどさー」

「あぁ、聞いたよ。茈で奇襲するんだって? 歌姫さんの術式で増強して。いい作戦だと思う」

「いや虚式じゃなくて挙式ね」

「へっ?」

 こんな日に何を言ってるんだろうと耳を疑った。両面宿儺とのタイマン勝負が刻一刻と迫っているのに悟はまるで変わらない。

 私達は入籍はしたけれど式は挙げていない。

 まだ敵を祓っていないし、渋谷事変や死滅回游で多数の死傷者が出ている中、とてもそんな祝い事を開く気持ちにはなれなかった。

 それは悟も同じ思いで、だから籍だけ入れる事にしたのだが、もう忘れたのかな?
 
「挙式は全て落ち着いて、何もかもが整って、喪が明けてからにするって話だったじゃん」

「そうだけど、場所はハワイでどう?」

「ハワイは好きだけど……今、挙式の話する必要ある?」

「未来のビジョンは明確な方がいいでしょ」

「そうかもしれないけど、今はそれより……その……目の前の事に集中した方がいいんじゃ?」

「してるよ」

 どこが! って思わず大きな声を出しそうになって言葉を飲み込んだ。私は今朝からずっと悟が心配でたまらないのだ


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