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【呪術廻戦】獄門疆から君のもとへ〜五条悟〜

第16章 愛ほど歪んだ呪いはないよ


「きっかけは万愛の術式かもしんないけど、奴は千愛と接して、僕と本当の意味で三角関係を生んだ。そのぶつかりが強い力をもたらして結界の玉を落としていったってこと」

「落としていった……? なぜ」

「さっき宿儺が起こした竜巻は、結界を切り裂くものだった。もし宿儺が異次元間の結界を破壊してしまったとしたら万愛は元の世界に戻れないでしょ」

「うん」

「ってことは奴は二度と君に会えないじゃん?」

「え?」

「君に愛されたかったんだよ。玉はプレゼントみたいなもん」

「なっ、なにそれ」

 それは悟の思い込みだと唇を尖らせてみたけれど、よくよく思い起こせば、へらりと薄っぺらいオーナーの笑みの中に、時々照れ臭そうに赤面する表情が垣間見れたり、いくつもブランドショップを回って私に似合うジュエリーを見つけたって嬉しそうに話していた事もあったかもしれない。



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