第15章 ★止まらない熱情
ベッドから離れてキッチンに立った悟がおかゆを作りながら私に言う。
「僕らは二次元なんでしょ? って事は大きな出来事は作者が動かしてるんだよね」
「そうだと思うけど」
「だったら、僕が獄門疆から出るタイミングで万愛も一緒に戻れんじゃないの。じゃないと僕は存分に戦えないからさ」
「ふーむ」
悟のいう通りかもしれない。私は原作には登場していないけれど、それは呪術廻戦という舞台の中に、五条悟のプライベートは必要ないからだと思われる。
ひょっとすると、番外編と言う形で、いつかどこかで出てくるのかもしれないけど。
そう考えると、なんだか不思議な気分だ。私は読者でもありキャラクターでもあるのだから。
読者目線で考えれば、五条悟の婚約者なんていない方がどう考えてもファンは増える。
なるほど私が出ないのも納得だ。