第15章 ★止まらない熱情
『残念だが君が送り込まれる異次元は、六眼では見つけれられない。その世界では呪力を行使出来ないからだ。君と五条は永遠に会えない』
「……その時は遠くでただ彼を愛するだけ。その覚悟は出来てる」
『甘いと言ったのが聞こえなかったか? 羂索は五条の弱みを握った。愛する女を異次元に人質にして五条悟が手出ししないように策略をめぐらすとは思わぬか?』
「悟は……例え私を犠牲にしても羂索も宿儺も倒す」
『それはどうだろう。彼は今も獄門疆の中で君のことを案じておるぞ。封じてる私が言うんだから間違いない。彼が君を見捨てるとは思えない』
胸がずきっと傷んだ。もし私が命を落とすことがあっても彼さえ助かればいいと思っていた。
だけど、悟の苦しみを考えていない行動だったとその時になって初めて省みた。
でも私はこうすることしか出来なかったのだ。悟を守りたいという思いが、小さい時からの私の愛の形だったから。