第15章 ★止まらない熱情
悟が私の上に覆い被さってくると、ベッドがギシッと沈みこんだ。背中にスプリングの反動を感じながら、彼を見上げる。
カーテンの隙間から差し込む淡い朝の光が、悟の横顔を優しく照らしていた。長いまつ毛が目の下に影を落としていてとても美しい。
手を伸ばして彼の頬に触れると、その手を包みこむように大きな手が重ねられた。やっぱりお日様みたいな温もりを感じる。
「僕の愛にたっぷり触れて、千愛」
「ん、でもちょっとだけ怖いな。頭痛も、抜け落ちた記憶が押し寄せてくるのも」
「大丈夫。僕がいるじゃない」
悟がそう言うとすごく安心するのはなぜだろう。返事代わりにこくっと小さく頷くと、彼はゆっくりと顔を近付けてきて、私たちは再び唇を重ねた。