第14章 再会
ものすごく慣れた様子で私を扱う。まるで何度もこうして重なり合ってきたかのように。
「ちょっと待って。なんなの」
「愛し合ってるんだからこうなるのも当然じゃない?」
「私は何も言ってない!」
「そーだったね。んじゃ僕のことどう思ってるのか聞かせてよ」
「それは」
言葉に詰まる。五条先生の事が好き――そう言いたいのに、あれほど恋焦がれていたのにどういうわけか言えない。
「私はあなたのこと」
続きを言おうとすると、ストッパーがかかってるみたいに自分が制御される。
黙りこむと先生が顔を覗き込んできた。何もかも全て分かっているかの如く私の瞳の奥を見つめる。
「千愛、僕とキスしてみない?」
「え」
「僕の愛に触れるの」