第14章 再会
触れる前に許可を取ろうと五条先生に視線を送ると、にこりと微笑んだ。いいよってことだろう。
手を伸ばしそうっと撫でてみた。
生地がすごく上質で肌触りがとてもいい。すうっと布が滑る。ドレスを手に取りふわっと持ち上げると、さらに美しさが増した。
胸元には蜘蛛の糸で編んだようなレースが重ねられていて、小さな宝石がドレス全体に散りばめられている。まるで星のように輝いている。
「素敵……すごく綺麗」
「着てみない? サイズは合わないかもしれないけど」
「え、でもこれは花嫁衣装じゃ?」
「今日はハロウィンだし別にいいじゃない」
先生が私の背中をぐいぐい押して洗面室へと押しやるから着てみることにした。