第14章 再会
「10月31日だけど」
「ちょうどよかった。君とハロウィンパーティーがしたくてさ」
「パーティ?」
「ミッションだよ」
そう言って五条先生はベッドから降り立った。
パーティがミッションって何を言ってるのかさっぱりだけど、説明する気はなさそうだ。
先生は部屋の隅に置いてあった大きな紙袋を手にし、再びこちらに戻ってきた。私も上体を起こしてベッドの縁に腰掛ける。
「これは君へのお土産」
「どうも、ありがと……」
なんだろう。手渡された紙袋に視線を落とす。
普通のシックな紙袋だけど、妙に存在感がある。紙袋の中に入っている大きな箱が気になって仕方がない。
「見てもいい?」
「どーぞ」
そうっと箱を取り出し、ゆっくり蓋を開けると中には純白のドレスが入っていた。
「これって……ウェディングドレス?」
なんで私にこんなものをと思ったけれど、不思議とさほど違和感はなく、指先が吸い寄せられるようにドレスに近づく。