第12章 ファーストキス
数日後、五条家から突然、婚約の話があがった。悟が私と婚約するという。
なんでも悟から呪術界に対して申し出があったそうだ。五条家当主として万愛の術式を管理出来なかった責任を負うと。
私を婚約者にして、一生監視下に置き、術式も制御させるから誰も私に手を下すなということだ。
楽巌寺先生から聞いた話によると、私を呪術界から追放するという多数決一致が決まりそうになり、悟が強硬手段に出たのだとか。
もし、呪術界追放となれば私は五条家から籍を抜かれるだけでなく、悟と会うことも許されなくなる。
それを回避するために悟が単独で動いて片付けた。
政界にも根回しして呪術界のお咎めはなし。
この案件は私が起こした事故ではなく、巻き込まれた事件として終結した。