• テキストサイズ

誰が為に心臓を捧げる【進撃の巨人】

第43章 #43 兵士長二人の恋愛事情



「リヴァイ?大丈夫?」
「……落ち着け、俺」
「え?そ、それより平気?どう?」

ゆっくり起き上がったリヴァイはリリアの腕を引っ張った。
リリアを後ろ向きにし自分の足の間に収めるとギュッと抱きしめる。

「平気だ。やはりお前なら大丈夫だ」
「そっかぁ!良かった!!」
「俺は地下街育ちだろ?」
「うん」
「あそこには突然誰かの目の前でおっ始める奴らがいやがる」
「おっ始め……え?どこまで?」
「そりゃあお前、最後まで」

リリアは目を丸くした。
最後までというのはおそらくそういう意味なのだろう、もしやリヴァイはこのまま先までするというのであろうか。

「だからな、俺は知識だけはある」
「え…ちょっと?」

リヴァイがリリアの首筋に唇を落とすと、ゾクゾクと体に鳥肌が立った。

「いや、しねぇよ?」
「へ、あ、はい?」
「今の俺にはまだそこまでの根性がねぇ。だがな……壁外調査が終わったらよろしく頼む」

その"よろしく頼む"は、壁外調査が終わったら抱きます、という事だ。
そんな事をお願いされたのは初めてだし、つい可愛いと思ってしまった。
そんな事をリヴァイに言っては怒られそうだが。
リリアは体を正し、リヴァイの方を向くと軽く頭を下げた。

「こちらこそ、よろしくお願いします」
「おう、とにかくキスは出来る。これからはリリアがしてぇ時にいくらでもしてやれる。いつでも来い」
「ふふふ!!ありがとう!」

リリアは手を伸ばすとリヴァイに抱き着き、リヴァイも力一杯リリアを抱き返した。




人類最強と呼ばれるリヴァイも、恋愛の事に関しては経験値がない。
しかしリリアが好きでたまらない、リリアに与える愛情が今後二人の未来を明るく照らしますように……と、部屋の前で盗み聞きしていたハンジはうんうん、と頷いていた。


「オイコラぁぁ!!メガネぇ!!!」
「ぎゃあぁぁぁぁ!!!気付いてたのぉぉ!?」

壁外調査まであと少し、調査兵団の幹部組は今夜も賑やかだ。


/ 1014ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp