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誰が為に心臓を捧げる【進撃の巨人】

第30章 ●#30 祝福される嬉しさ



「全然我慢出来なくて声出しちゃった…どうしよう」
「もう隠さなくてよくなるんだから気にするな。俺も名前凄く呼んだしな。バレても構わない」
「へへへ…」

リリアの頭を撫でるとエルヴィンは立ち上がりタオルを手にしリリアの体を拭いた。
するとリリアが思い出したように「あっ」と声を上げる。


「何だ?」
「お土産!!私楽しみにしてた!!」
「……ぷっ!あはは!!さすがリリア、大丈夫ちゃんと買ってきたよ」

変わらないリリアらしい発言に笑いが止まらない。
エルヴィンはリリアの頬を撫でるとギュッと抱きしめた。


「リリア……愛してる。これからもずっと…愛してる」
「うん、私もだよ。ずっと側にいるね」

「お土産はまた明日」
「はぁい」


そして二人は眠った。
手を繋ぎ、互いの息が分かる距離で。




あと少し…

あと少しでウォール・マリア奪還作戦の日が
やってくる



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