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誰が為に心臓を捧げる【進撃の巨人】

第14章 #14 この心臓は貴方の為に



エルミハ区に到着するとハンジ達はここで一先ず待機する事になっていた。
どうやらニック司祭に今の現状を見せるらしい。
荷馬車が止まると、先に到着したエルヴィンがリリアの元に戻ってきた。

「リリアを預かる。我々はトロスト区へ戻る、ハンジ後は頼んだぞ」
「あぁ、分かった」
「リリア、おいで」

リリアが手を伸ばすとエルヴィンはリリアを抱きかかえ荷馬車から降ろした。
去って行く2人を皆が見送るとハンジが口を開く。


「あの2人さぁ、なんかあった?」
「さぁ……でも仲直りしたみたいで良かったですね」

アルミンの一言に何故かリヴァイが眉をひそめた。






「壁の中に巨人がいたって」
「あぁ」
「あのニック司祭は何を知ってるんだろう」
「そう簡単に口を割るとは思えないがな」

エルヴィンはリリアを別の荷馬車に乗せた。
体を包んでいる毛布をしっかりとリリアに巻き直し、よし、と軽く頭を撫でた。

「ウォール・ローゼにも巨人が現れたんでしょう?」
「あぁ、色々な事が起こりすぎて目が回るな。ではトロスト区に戻ろう。我々はそこで待機だ」


ウォール・ローゼ内で巨人が発見されたと報告があったが、トロスト区へ向かう最中に巨人に遭遇する事はなかった。
それが夜だったからなのか、それとも別の理由があるのか……その時点ではまだ分からなかった。


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