第5章 ばちばち
へらへら
「な~んもないにゃ、たーだ転けただけよ」
「···立てますか?ベンチまで案内しますから」
むくり
「お嬢さんは優しいんじゃな···」
「困ってる人がいたら助けなさいって教わりましたから。ちょっと待ってくださいね」
ぱたぱた
ひっく
「····優しい女子やな」
あれ?女子ってみんな俺の事をすぐ好きになるのに···知らない女子は好きになるより
ぱたぱた
「お待たせしました、どうぞ」
渡されたペットボトルの水
「···悪いの、知らない男になんか···」
「お気になさらずに~~、私は帰りますが貴方は少し休んでから帰宅してくださいね」
「ありがとにゃ」
「どういたしまして」
ぱたぱた
(···なんか調子狂う女子やったな、)