第5章 いかり 学生夢女
「お疲れ様でした~~」
「おつかれまた明日!」
「帰るぞ」
「はいよ(珍しい事もあるんだな)」
普段萩野くんは私みたいなちんちくりんと帰るよりは同級生や··メンバーと帰るんだけどな···。
まぁ
疑いが強い癖があるからか?
むむむ
(まぁ私も皆に未だに嘘ついてるからな···)
あの日出会ったの
てくてく
(····無言かよ)
「あのさ。」
「うん?」
「お前···俺達に何か隠してないか?」
どきっ
(いきなり来たか)
「私が隠してる?何を隠してるか分かるの?」
「それは、分からない···でもあの屋敷に行ってからお前の周りに色々と不思議な事が起こりすぎてる」
「····もし私が皆に嘘ついてるって言ったらどうする?」
「俺は···お前が嘘ついてるとは思えない、けどあの劇の時や···親戚が来た時··そして、小さい子供が来た時も···なぁ、彩華」
「!···今、名前···。」
ぐいっ
「俺は··お前を信じてる····俺は···俺は··っ!」
「萩野···くん?(なんだなんだ?)」