第17章 夢と嘘 ✿
すたすた
(とりあえず、お風呂は朝でいっか。宿題は終わらせたから寝るだけ···ん?誰かいる)
私の家の前に誰かがいる
(怪しい人か··?警察に連ら···く)
ふわ···
「やっと帰宅したのか」
「?···すみません、どちらさ···」
「夢で言っただろ。···また、会えると」
「ろ····ロナルド··さん」
嘘だ
あなたは
この世界でいないはずの···
私の世界にいる ロナルドさんは···吸血鬼だ
なら··目の前にいるあなたは
「···嘘の世界にいるロナルド··さんとドラルクさん」
ふわふわ
「この世界は吸血鬼達が愉快に暮らした時と同じだね」
「そうだな。でも今は」
ぶわわっ···
「どうして、ロナルドさんの心臓は··ドラルクさんと··」
「彩華くん、君は悪くない。だから泣かないでくれないか?」