第14章 ごたいめん ◆
夢から覚めたような目をしながら若造は立っていた。
不思議と思ったが、シンヨコだもの何があるか分からない愉快な町だよ。
でも
「ーーー!」
小さい箱を握りしめ泣き叫ぶロナルドくんを見て悟った。
「君は。夢じゃない夢を見たんだね」
「···匂うわよ」
「!?すみません··制汗剤かけますね(アラネアさん鼻が強いよな)」
「違わよ。同胞ではない別の匂い」
ぶしゅー···
「別の匂い?」
「ひまわりの匂いよ」
その言葉を言われた瞬間
思い出した。
『···俺は、この世界の彩華が好きだ』
ぽろっ
「···ロナルド···さん」
❦ℯꫛᎴ❧