第14章 ごたいめん ◆
ぎゅむ
「んーー····」
(あっ、これ絶対勘違いしてるな)
「まだ眠りますか?私は一旦部屋でま···ぐえっ!」
ぐいー···どさっ
「···彩華」
「あの、ロナルドさん?」
「生きてる音がする」
「私は生きてます、ロナルドさんも生きてますよ」
「うん、生きてる」
✿✿✿
ガチャ
「さて行きますか。多分私と出会った道を歩けば戻りますよ」
「うん(帰れるのは有難い)」
だが···
繋がった暖かさと傷を忘れるのは嫌だ
···きゅっ
「ロナルドさん?(似てる)」
「出口まで、手を繋ぎたい··です」
「分かりました、繋ぎましょ」
「···っ、やっぱり駄目なのか?」
「?」
「やっぱり、世界が違う俺だと彩華は駄目なのか?」