第14章 ごたいめん ◆
館にひとりで
誰よりも愛を知らなくて
自分の存在すら分からない子供なのに
そうか
「あなた達は"ロナルド"さんなんだね」
なでなで
「···?、彩華?」
「ロナルドさん、人を守るのは正しい事だけど··自分も大切にしてください」
とくん
「それは···俺にだけ?」
「?そうですよ、頑張り屋さんで誰よりも愛を知らなくて··誰よりも優しい昼の子」
「うっ···ふぐうぅ···//優しくしないでください···」
なでなで
ぽんぽん
「よしよし」
何故か俺は彩華を抱きしめていた。
あちらの彩華とは何かが違う彩華
あったかくて
優しくて
昔兄貴より懐かしいあたたかさ
「撫でるだけだったのに··離してくれませんね」
ぎゅむー···
「すぅ···すぅ····」