第21章 ●繋がる夜 Levi
リヴァイはフィンの身体をやさしく抱き寄せる。
フィンはリヴァイの腕の中にすっぽりとおさまった。
両手をリヴァイの首元にまわし、そのまま顔を熱い胸板にうずめた。
「‥‥‥リヴァイさん‥わがまま聞いてくれて…‥
ありがとうございました‥‥」
「あぁ‥…」
互いに乱れた息を整えながら、言いかけた言葉を飲み込む。
抱きしめる腕に力がこもる。
ギュッと身体を寄せ合い、この”時間”をフィンは噛みしめた。
フィンの髪をリヴァイは指先でそっと絡めて弄ぶ。
この髪も俺はどうやら気に入っているらしい。
こんな風に思うのも悪くない。
きらりと月の光に照らされたフィンの髪を見てリヴァイは寂しそうに一人笑みを浮かべた。
指先で髪の毛をほころばせながらフィンの顔を覗き込む。
スーースーーと寝息を立て
フィンは深い眠りの中だった。
「‥‥…‥‥フィン‥……」
リヴァイはフィンの額にキスを落とし、ガラス細工に触るかのように優しく抱きしめて眠りについた。