第4章 ダイスでは決まらない勝敗
またゆっくり進んでくる感覚が、不思議で、これが気持ちいのかと言われると、多分そうなんだろう。
証拠に、私の中が喜んで締め付ける。
「あっ、ゃ、あんっ、奥っ、だめっ……」
奥までしっかり挿入されているのに、そこを集中して叩かれ、物凄い刺激に背を仰け反らせて体を震わせる。
「激しく動かすだけがっ、気持ちいい、セックスじゃねぇってな……はぁっ……」
「ああっ、そこっ、やあぁっ……」
「すっげぇ、いい顔っ……マジ可愛いっ……」
満足そうに言って、また噛み付くみたいなキスに応えながら、激しい刺激に耐える。
頭が朦朧としてくる。物凄い快楽に、怖くなって帝統さんにしがみつく。
「めっちゃイッてんじゃんっ……ほらっ……んっ、もっとだっ……」
「ひっ、まっ、あっ、だ、めぇっ……あぁあっ……」
次から次へと快感の波が押し寄せてきて、ただ背を反らせながら喘ぐしか出来ない。
小刻みに奥を刺激していたのが、段々律動が激しくなり、両手で腰を固定される。
「悪ぃっ……もっ、俺、もたねぇかもっ……」
頭が真っ白で、揺さぶられながら必死に帝統さんにしがみつく。
荒い呼吸をしながら、ベッドを軋ませて行為に耽る二人の視線が合う。
どちらともなく口づける。
キスをしながら、激しくなる動きに合わせて快楽を貪っていく。
「ンっ、はぁ、出るっ……ぅ、んっ……」
「んっ、んぅっ、ふっ、ンっ、ンんんんっ!」
口づけが続く中、何度か一段と激しく打ち付けられ、体をビクビクと震わせながら、達した。
唇が離れ、小さくまた口づけられ、優しく笑った帝統さんが見えた。
「感想は? お姫様」
「……凄っ……かった、です……」
まだ気分がふわふわしている中、額に触れるだけのキスをされ「それはそれは」と笑った帝統さんの首に、腕を回して自分からキスをする。
「帝統さんは、気持ちよかった、ですか?」
「何だよ、急に……まぁ、そりゃぁ……よかったですよ」
照れたように笑う帝統さんが、またキスをする。
「あ、そういや、乱数がな、に『この間はゴメンね』って言っといてくれってさ。また遊びに来いってよ」
お前と言われ続けていて、あまり慣れないからか、突然名前を呼ばれて、心臓が跳ねる。