第16章 私の我儘【天国地獄魔界編】
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まゆ「ふふっ、いい眺めだことっ」
ゴモリー「流石にやりすぎじゃない?」
白澤も巻き込まれ大惨事だ。やりすぎと言っていたゴモリーも、ちゃっかり屍の山に座っている
零
スパンッ
縁壱が座敷の襖を開け、二人は部屋を見渡す
縁壱「まゆっ!!」
鬼灯「あーやっぱり、あの爆音はまゆさんの魔術でしたか(やはり、こうなりますよねぇ)」
縁壱と鬼灯が見たものは、まゆが男達の屍の山に座りワインを嗜む姿。鬼殺隊にいた当時では有り得ない光景であった
まゆ「縁壱さんっ!?ちょっと鬼灯君、どういう事なのよ…」
鬼灯「取り敢えず落ち着いてください。私が説明致しますから」
まゆは鬼灯により詳しい説明を受ける。先程までの女王様っぷりは何処に行ったのやら、段々と涙目になってきている
鬼灯「こういう事ですので、お二人が再び一緒になるのに問題はありません。今回は特別処置と言う程ではありませんが、目覚めれば大丈夫だと判断が下ったのです。というか下らせました、物理的に」
まゆ「そうなのね…(物理的に下らせたって何っ!?閻魔生きてるかな…)」
縁壱「私の気持ちは変わっていない。まゆとの永遠が欲しい…」
縁壱はまゆの涙を指で拭ってやると、そっと抱き寄せた。遠巻きで見ていた者達は「あの人死なね?大丈夫かな」「亡者だから大丈夫だろ」「まゆってあんなだったっけ?」などと小声で言っている
まゆ「わ、私も縁壱さんと一緒に居たいよぉー!本当はずっとずっと寂しかったの…二度と会えないと思ってて、悲しくて…お子さんが関わる事だから、こればっかりは我儘言っちゃダメだって思って…」
縁壱「まゆは真に優しく健気なのだな、増々惚れてしまう…」
男性陣一同「「「あのドS女王様が!?」」」
白澤以外の男性陣はまゆをドSと称し、付き合いの古い魔王連中などは今までとの違いに目を丸くしている。勿論、この会話はまゆと縁壱に丸聞こえである
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