第1章 合コン行ったら元カレにバッタリ遭遇したお話
つい最近恋人と別れた私は色恋沙汰に疲れて暫くは恋愛はいいやと思っていた。
顔はとても良いが性格が難ありの彼に何度も振り回され日に日に嫌になっていた日々。
これ以上話し合っても無駄だと、自分から姿を消し連絡先も変更し引っ越しもした。
彼との連絡手段をぷっつりと消した私は肩の荷が下りたようなそんな気さえしたのだ。そんな解放感をまだ味わっていたい。
『…ごめん、せっかくだけど…気乗りしない他の人をあたって』
「えええー!!困るよー!他の友人や知り合いにももちろんお願いしたけど、全員駄目で…最後の頼みの綱がなのよ!本当に一生のお願いだから…!!」
断った私に電話越しでもわかる幼馴染の気迫に押し負けられそうになる。
けれども、合コンに行く意味に私にはないので先日恋人と別れたから暫くはいいと伝えるも
幼馴染はそれでもと食い下がり中々通話を切らしてもらえない。
そんな幼馴染にしつこさに根負けして渋々と合コンを受け入れた。
日時を決めて、電話を切ろうとする私に幼馴染は最後に一言付け加え通話が途切れる。
「超絶イケメンも参加するみたいだから!!楽しみにしててね!」
携帯の待受画面を見つめながら、ふぅと1つため息をはいた。
『だから、もう恋愛に興味ないって』
美味しいお酒とご飯を楽しめると気持ちを切り替え、合コンまでの日までいつも通り代わり映えのない日々を過ごしていた。