第11章 世界と約束 2
1000年前
かつて世界は広かった
当時はまだ、“農園”も存在しない
広大な世界で数多いる人間を
“鬼”は狩って食らい暮らしていた
食う“鬼” と
食われる 人間
“鬼”を恐れ伏する人間もいれば
憎み逆に狩殺す人間もいた
彼らはやがて食われるよりも多くの“鬼”を殺し
“鬼”もまた人間を憎むようになった
終わらない殺し合い
果てしない恐怖
互いに嫌気が差した頃人間側から
一つの提案が持ち出された
『取り決めを交わそう
人間は“鬼”を狩らない
だから
“鬼”も人間を狩らない
お互いの世界を棲み分けよう』
全ての始まりはこの “約束”