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【進撃の巨人】月と青い鳥

第9章 壁外調査 前日



壁外調査が1ヶ月後に決まり団員達に少し緊張感が広がってきた


「エルヴィン紅茶を入れたから休憩にしませんか?」


お風呂で裸を見たし見られた仲になってから しばらくは私と目が合うと耳が赤くなっていたエルヴィンは可愛かった




「物足りないなら 脱いでもいいぞ?」


エルヴィンの執務室でたまに合うミケはそんな事を言ってきた

顔と首の痣が薄くなるまでは幹部棟内から出るのは禁止になっていた間 ミケが花壇の手入れをしてくれていた事をモブリットから私は聞いていたから
そんなイジワルを言ってきても 優しいミケを知ってる


「じゃあ…今見たい脱いで!」


「そうか…エルヴィン脱ぐぞ」


「ミケ…私を巻き込むのは止めてくれないか?」


私をからかっているはずが最後はエルヴィンを2人でからかっていた




たぶんそんな軽口をたたきながら私の心の傷を労ってくれてるのだと思うと 優しいお兄さんみたいだった




















。。。。。。。。。。


「エルヴィン壁外調査の間 カナコはどうするつもりだ?」



あの日の第一発見者であるミケはかなり心配をしている

新しい陣形の練習をしに大半の団員が留守をした時を狙いカナコは襲われた

事務職 調理場 負傷者 技術が未熟な者 以外は全員 壁外調査へ参加する

故にミケのような警備担当者はいない

リヴァイが調査兵団に入団する際につけた唯一の条件が「カナコも一緒だ」だった
リヴァイの嫁みたいな女…戦う事もできない 団員としては役立たずの存在だと思った

だがカナコは予想を遥かに越えた人間で異世界からの迷い子だった

それに壁内の人類とは根本的に育ちが違い柔らかな雰囲気や仕草に 彼女とよく接している幹部達は彼女に癒されている者が多い

本人もかなり努力家で頭の回転もよく気配りが出来るカナコが雑用係になってから書類の整理や処理も格段に早くなり 幹部の練習時間も大幅に増えていた


1週間カナコは暴行を受けて休んでいた
そのたった1週間で書類は溜まり練習時間の確保も出来ず 夜中にしか訓練が出来なくなるくらいだった





「いつの間にかカナコは幹部達には必要な存在になっていたな…」

暴行を受けた後の痣だらけのカナコの姿を見て皆が怒りに震えていた



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