第9章 これが正解? (最終話)
「みちるはこっちで俺と暮らすんだ。一緒に。離れることを考えるな。俺のことだけ考えて……。」
今にも泣きそうな表情でこちらを見つめ、体を思いっきり抱きしめられた。泣いているのか肩がゆっくりと濡れていく感覚がした。
私は……この人のことが大好きだ。例えば世界が二つに分けられていたとしてもこの人がいる世界をこの人と一緒にいる世界を私も望むと思う。もし、この人がいない世界を選んだとしたら、私はものすごく後悔することになるんだろうなと思った。
体だけじゃない。心もこの人を求めている。
今も狂気的なまでに私を愛してくれていることはわかった。正直とっても怖かったけど、この人の一面を見れたのは私としてはどこか嬉しくもあった。この人にだってとっても弱い面がある。でも愛する人をここまで愛してくれる人はきっとどこを探してもこの人しかいないんだと感じた。狂気的なまでに愛してくれるこの人のことを私は大好きなのだ。もうどこにもいかない。
「私はあなたのそばにいるよ。離れないよ。安心してね。」
そう言うと、カラ松はゆっくりと手錠を外してくれた。
「俺っ……怖かったんだ。お前がいなくなるって……もう、会えないって……。そう思ったら知らない間に、お前をいっぱい傷つけてしまった……っ。ごめん。俺っこんなに、人を好きになったことなかった。一緒にいられることが嬉しかったんだ。。どんどん好きになって自分でもわからない位、お前のことが好きなんだ。もう、離れたくないよみちる……。」
彼は、まるで子供が悪いことをして叱られたかのようにボロボロと泣いていた。
ゆっくりと彼に手を回す。ぎゅっと抱きしめると安心したのか、力が込められていた体の緊張が解けて体温がじんわりと染み渡ってくる。
「カラ松……あったかいね。私もカラ松のことが大好きだよ。もう離れないし、私もあなたを離さないからね。」
「みちる!俺もみちるを愛している……。」