第14章 進物・番外編 義勇誕生日記念【※冨岡義勇】
しれっと答えると、義勇は陽華の秘部に触れようと手を伸ばした。しかし触れる直前、陽華に手を掴まれ、阻まれた。
「いいえ、駄目です!そんな涼しい顔で尤もらしく言っても、もう私は騙されませんからっ!」
「……騙す?」
義勇が不思議そうに首を傾げる。
「だって、この間も義勇さんの言葉を信じて、あれよあれよ…と、義勇さんの好きにされてしまいました!もうその手には乗りません!」
「人聞きの悪い言い方をするな、俺は詐欺師じゃない。」
義勇が心外そうな表情を見せる。しかしすぐにいつもの涼しい顔に戻ると、真顔で陽華に問いかけた。
「……なら、どうすればいい?素直に頼めばいいか?見たい。」
「むむっ!!」
陽華は唇を真一門に閉じると、ぷるぷると震わした。
(ズ、ズルイです……、)
先程、義勇に頼まれたら、断れないと言ったばかりなのに……。
陽華は恥ずかしげに顔をそらすと、小さな声で、義勇に答えた。
「……わかりました。……少しだけです、あまりじーっと見ちゃ…嫌です。」
「承知した。」
義勇が頷くと、手を拘束していた陽華の手が緩む。義勇は手を伸ばすと、指先で陽華の秘部にそっと触れた。
クチュ…
小さな水音を発して、秘部から溢れた愛液が、すぐに義勇の指先を濡らしてくる。義勇はさらに確認するように指先を動かし、確信すると、小さく頷いた。
「やはり、湯でないようだな。粘度のある液体が、俺の手にしっかりと絡みついてくる。」
「そんな真顔で、実況しないでくださいっ!」
陽華が、顔を真っ赤にして叫ぶ。
義勇はクスリと小さく笑うと、さらに責め立てるように、入口周辺をくちゅくちゅと音を立ててかき混ぜた。
「はぁ…、音…立てないでください。ここお風呂場だから…、」
音が反響して、粘り気を帯びた水音が耳に厭らしく響いてくる。
(恥ずかしい、……でも、)
恥ずかしくて仕方がないはずなのに、なぜか身体の芯が疼いて、身体が熱くなってくる。