第57章 ❤︎ 射精管理 木兎光太郎
「Tシャツ汚してすいませんでした」
「別にいいよ。洗えばいいんだし」
「でも…」
「いいの。私からしちゃったことだし気にしないで。そんなことよりいつまでもそんなシュンとしてないでほら練習に戻る!」
「…はい」
「頑張れるように私も一つ約束してあげる」
「なんすか?」
「一年生でレギュラー取れたら童貞もらってあげる」
「………え?」
「だから頑張れ」
にっこりと笑うと俺の背中を叩き喝を入れる。この瞬間に先輩に惚れて俺は完全に恋におちてしまった。
合宿も後半戦。疲れたとか言ってる場合じゃない。
この日から俺は入学してから“一年でレギュラーをとる”と掲げてきた目標に“一年でレギュラーをとる(ついでに童貞も卒業する)”が新たに加わった。
fin.