第49章 ❤︎ 甘い夜と嫉妬に揺れる夜 岩泉一
「ちゃんと隠しとけよ」
「…胸はだめっていつも言ってるのに。意地悪」
「同期にも言っとけよ。彼氏いるって」
「そんなのとっくに知ってるよ。今日だって会社の愚痴か一との惚気話ばっかだったのに」
「ならお前が付け入る隙はねぇって今度付け加えとけ」
「そんな自惚れた女じゃないもん。言えないよ」
俺としちゃそんくらいして警戒して欲しい。下着から零れた胸の突起を口に含んで舌先で転がすといつもは甘い香水の香りなのに今日はほのかに汗の味も交じって興奮を掻き立てられる。
「する前にシャワーだけでもさせてよ」
「ダメ」
「やだっ。すぐ終わらせるから」
「俺は気にしねぇっつってんだろ」
暴れる両手を頭の押さえつけて他の男から自分の存在に塗り替えるように舌を素肌に這わせていく。下着ごと乱暴に下ろすとストッキングの薄い生地は破れてしまいそうだけど一秒でも早く抱きたい欲に駆られて優しくなんて今更できなかった。
ストッキングと下着を剝ぎ取って両足を開かせ制服を着乱したその姿は裸よりもずっと色っぽくてどこか背徳感すらあった。まだ閉じている中心を無理矢理開けるように指を滑らせると奥から溢れてくる愛液が迎えた。
「ん、やだっ」
「やだって割には濡れてんじゃねぇか。ちょっと指動かすだけでこんな溢れてくるのによ」
人差し指を出し入れするだけでねっとりとした粘膜が絡みつき、ライトに照らされたそこは赤く充血して熟れているみたいだ。
「はじ、め……」
「なんだよ」
「そんなんじゃやだ」
「ちゃんと触ってんだろ。馴染ませねぇとキツいっつうくせによ」
「だって、じれったいんだもん」
「焦らしてんだよ。お前が泣きそうな顔して“して?”って言うまで」
「じゃ、もうしよ……。体、つらいの」
否定してた口から懇願するように欲しがる言葉が出る瞬間、理性なんてどっかいってしまうんだろうな。普段はいちか優先してて最後まで我慢するのは俺の方なのに、たまにはこんなのも全然有りなんだな。