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(R18) kiss hug ❤︎ HQ裏夢

第72章 結婚するまで帰れません(1) 岩泉一


矢巾が言った通り、校舎裏には数名の先輩たちと柳瀬の姿があった。明らかな険悪ムード。気付かれないようにそっと近づき、少し離れたところで様子を伺う。

「何で呼ばれたか分かる?」
「いえ」
「自分の置かれている状況も分かんないわけ?」
「合宿中、あんたずっと一人だったよね。余程の馬鹿じゃない限り、私たちの態度みてたら分かると思うけどなんでうちらにハブられてたかその理由くらい気付いてるよね?」
「……私だけ仕事ができるからですか?」
「は?何言ってんのあんた」
「ちょっと気が効くからって調子乗らないで欲しいんだけど」
「調子に乗った覚えはないんですけど」
「あんたはそうかもしれないけどこっちから見れば相当うざいんだよね。一人でしゃばって」
「そんなつもりもないですし気が効くわけでもないです。前の高校で強豪校バレー部のマネージャーやってましたから。使えて当たり前なだけです」
「だから何なの?普通は手伝いに行ってる側の私たちに気を遣うもんでしょ?あんた勘違いしてるんじゃない?マネやってたから偉いわけじゃないから」
「転校してきたばっかなのに随分大きな顔してるよね。見てて目障りなんだよね」
「でも私は先輩方の邪魔はしてないですし他の部員とも必要最低限の会話だけです」
「でも、岩泉君と楽しそうに話してたよね?それって柳瀬さんも岩泉君だけ贔屓してるってことじゃないの?」

見た時には気付かなったけどそう言ったのは俺の元カノだった。先輩側についていて控えめな態度のくせにじっと睨むように見ていた。

「あんたは知らないだろうけどこの子、岩泉君の彼女だったんだから」
「はい、そんな私情については知らないです。今初めて知りました。というかその前にあなた誰ですか?」

んで柳瀬何しれっと嘘ついてんだよ。昨日完全に気付いてたくせによ…。
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