【名探偵コナン】生まれ変わったら名探偵の姉でした。
第11章 〜姉妹の如く【原作5年前】〜
あの子は今後もきっと、周りが見えないくらい推理に無我夢中になる。いっそ事ある度にチクッてくれたら加勢しよう。そう言ってみたら、園子ちゃんは両目をキラキラ輝かせていて、蘭ちゃんは真っ赤な顔で可笑しそうに笑ってくれていた───
そうして流れで真面目な話になっていったものの、茶会は私に癒しの時間をくれたのだ。これでも原作5年前で中学3年に進級し、芸能界の方の仕事が落ち着いたので必死に猛勉強を行っている。私が進学希望を出した先は芸能人に配慮している高校で、既に推薦を受かった今は成績維持に勤めているのだ。じゃないと勉強に遅れてしまう、偏差値が高めの場所に入校するんです……
だから私はその晩、自分の部屋で勉強していたんだけど、突然背後のドアがバアアンッと音を立てて開いてびっくりした。思わず「へぁ?!」って声が出てしまって恥ずかしい。けれどいきなり入ってきた新一がそのまま中に来て、私の天蓋付きのベッドに座るとムスッて不機嫌そうな顔で睨まれた
(因みに部屋をざっくり紹介すると、ベッドが部屋の一番奥で横置きに設置されていて、そこから壁沿いに本棚を3つ置いていた。更に部屋のど真ん中には大きなカーペットを敷いて、上で小さなテーブルを置いている。そしてドアの側ではクローゼットに服が大量保管してあるし、ちょうど本棚の対面でベッドからスペース空けると勉強机がある)
一応、新一にそんな顔をさせる心当たりがあった私は、苦笑いで勉強を中断させて体の向きを合わせてあげた
新一「……姉さんも蘭も園子も、そろそろ口出しなんてやめてくれよ。せっかく今日は親父と探偵の修行に出てたのに!」
椎奈「あのね、口出しなんて酷い言い草しないで頂戴。私達は心配なだけで、意地悪言ってるんじゃないんだけど?」
新一「だからそれが余計なお世話なんだってば!あんまり揃って邪魔をしないでくれよ!」
椎奈「邪魔じゃなくてストッパーよ。別に推理が大好きなのは構わないけど、あくまで刑事事件の捜査は警察のお仕事なんだからね?もっと実際の事件に関わる心構えとか、周囲に気を配る行動をなさい!」
新一「へーへー、そんなの分かってるよ!」
最近どうも新一は反抗的で、私に文句だけ並べると返事も適当で部屋を出て行ってしまった